パッと光らず咲きもしない湿けた花火のようなブログ

鈴木です。ちょこちょこ記事書いては消してます

24. 俺の中のベスト オブイタリアンがサイゼリヤに決定しそう

結局、俺はイタリアン童貞なのだと言わざるを得ない。そうに違いない。

 

先日、大学卒業以来出会う友人らと遊び行った。そこでせっかくならご飯を食べようという事で近場のイタリアンをいただいた

 

自分にとって、初めての本場に近い具合のイタリアン。正式にはナポリ料理らしいのだが、イタリアンとナポリの厳密な違いがわからないので、イタリアンって呼びます

 

厨房にはどこの国かは判別できないけどヨーロッパ人ぽい方しか居なかった。お店に入るとそこはもう日本ではなく、イタリア。"Bonjour"って挨拶された。

挨拶されたら反射的に挨拶を返してしまうというもの。"ボ、ボ、ボンジュール"って返した。噛み噛み、情けない挨拶だった。

というか、いきなりBonjourにボンジュールって返すの日本人にとってむずない?よく反応できたと思う。そもそもボンジュールの意味ってなによ。もし"いらっしゃいませ"みたいなニュアンスなら、俺はいらっしゃいませにいらっしゃいませって返しちゃったってこと?それなら、かなり恥ずかしい。教養が惜しい

 

日本人スタッフも一人だけウェイターに居た。その方は"ボンジュール"言ってくれなかった。お前は、イタリアンの雰囲気をぶち壊してるから、色々考え直したほうがいい。Bonjourにボボボンジュールって返せた俺を見習った方がいい

 

自分は二十数年生きてきて食べたことがあるイタリアンは、サイゼリヤのなんちゃってイタリアンしかないので、どんな料理なのかが楽しみだった。イタリアン童貞、本物のイタリアンにドキドキ、期待しちゃってます!ゥンまああーいって言っちゃうようなイタリアン待っちゃってます!

 

メニューには料理名がたくさん載っていた。冷たい前菜、温かい前菜、メインディッシュ、パスタなど本当に豊富な料理数だった

 

だが、そのメニューはよくわからない言語で表記されているため料理名が読めない。アルファベットで書かれているが、英語ではない。イタリア語?メニューには写真も載っていない。

どんな料理なのか楽しみではあるが、どんな料理か予想を一切できず、全く理解しないまま注文するのはイタリアン童貞にとってはあまりにもリスキー

 

一応、料理に使われる食材は日本語で表記されているのだが、普段料理をしない身としては、それだけではどんな料理か予想できない。「えび」とか「肉」とか「チーズ」とか小さな情報しか脳に入ってこない。

え、てか、マジでなにこれ、何もわからないから何も食べたいと思えないんですけど。マグロのカルパッチョしかわからねぇよ、どうしよう

 

メニューを見て「マグロ美味しそう」としか言えなかった。情けな過ぎる。ここはイタリアンだぞ?寿司屋なら許されるが、イタリアンでマグロ美味しそうはないだろ。

ヨーロッパ人が明るくBonjourって言ってくれるような陽気なお店で、そんな冷厳そうにマグロ美味しそうとか言うなよ。反射的にマグロ美味しそうってイタリアンで言うなよ。よく考えた上でもマグロ美味しそうって言うのもだめ。ここはイタリアンなんだよ。せめてマグロの"カルパッチョ"が美味しそうだねって言ってほしかったよ俺

 

マグロのカルパッチョしか料理名を読めないし、マグロのカルパッチョのことしか考えられなかった。そんな心境の中、ホールの日本人が"お料理決まりましたか〜"ってめちゃ急かしてきた。

明らかにメニューを見てまだ決めてそうでしょうが…急かすなよ…こちとらマグロのカルパッチョしかわかんねぇんだよ…てかまずボンジュールって挨拶しろよ…

 

とりあえず他の友人たちが決めてくれていた料理も含め頼んだ。サラダとピザと唯一読めたマグロのカルパッチョ

 

サラダは材料に「生ハム」って書かれたやつ、ピザは「マルゲリータ」って書かれたやつと、よくわからないピザの計2枚。

 

メニューに載っていた料理名を一切読めなかったため、毎回指差でお願いした。その度にホールの日本人が確認でその料理名を読んでくれたのだが、ほとんど聞き取れなすぎてやばかった。

「これお願いします」

「magzio@#&ですね」

「魔女…?あ、はい、そうです、それです、お願いします」

料理承る前に、和製イタリア語で話してくださいお願いします。あと、Bonjourってちゃんと挨拶してください

 

ピザとサラダとマグロのカルパッチョしか頼めていないので、読めないメニューを見て、追加注文で食材に「カボチャ」「クリーム」って書かれたパスタを頼んだ。一緒に来ていた友人たちもそれぞれのパスタを注文していた

 

 

 

 

最初にきたのは、フランスパンみたいな固いパン。こうゆうパンってお口直し用のパン?お通しのパン?イタリアン童貞わからないことだらけ。お腹空いてたので一気に食べた。美味しかった

 

次に来た料理はサラダ。生ハムが乗っていてデカイ燻製チーズが添えられたサラダ。俺が認識してるサラダそのものだった。サラダは世界共通だった

 

なんかこう、もっと特徴的な、オリーブオイルだけとか、デフォルトで茹でてあるとか、そうゆうのじゃなくて普通にサラダ。酸味が効くドレッシングがかかった普通の生野菜サラダ

 

サラダめちゃくちゃ美味い。というか生ハムがめちゃくちゃ美味い。生ハムの優劣とか全くわからないから、良い生ハムなのか安い生ハムなのか判別できないけど、とりあえず生ハムが美味しかった。結局、肉がありゃなんでもいいんだ。お肉サイコー

 

次に、マグロのカルパッチョがきた。唯一読め、俺の脳内を占拠したマグロのカルパッチョ。マグロのカルパッチョのことを考えすぎて、マグロのカルパッチョへの期待が異常に大きくなっていた

 

自分がイメージしていたマグロのカルパッチョは、レタスかなんかの上に大量にマグロが並べられ、ちょっと酸っぱいソースがかかっているようなカルパッチョ。味覚も視覚も満たしてくれるに違いないカルパッチョを期待していた

 

しかし、きたのは、ひたすらデカイ皿にマグロの叩き4キレが整列したカルパッチョらしきなにかだった

 

こ、これは…カルパッチョ…なのか…?デカ皿にたった4キレ…?そもそもイタリアンなのか…?盛り方がフレンチぽくね…?

 

戸惑った。勝手に期待し、勝手に裏切られ、勝手に戸惑った。

 

とりあえずカルパッチョらしき何かを食べてみた。食べてみて、まずストレートにきたのはマグロの風味。マグロが味覚で豪快に泳ぎ、脳天に駆け抜けていった。霹靂一閃 マグロの呼吸 ラムジュート換水法。

マグロの上にキャビアっぽいのも乗っていて、キャビアっぽい風味を十分に感じられた。ほーん、キャビア乗ってんだって思いながら食べた。

でも、それが本当にキャビアだったのかどうかはわからない。今までキャビア食べたことないから。キャビアの風味とか知らないし、なにに納得して"ほーん"なのかわからない。

 

美味しい、美味しいことには間違いないけど、量より質のカルパッチョだったかぁ…期待する方向間違えてしまった

 

 

次にきたのはピザ

 

ピザめちゃくちゃ美味しい。チーズとか具材とか一つ一つからちゃんと香りがして、マジで美味しかった。さっきの4キレなんちゃってカルパッチョも相まって視覚情報も満たされた。生地も美味しくて、ピザのミミの部分もなんかモチモチしてる気がして最高。今までピザって呼んででごめんなさい。ちゃんとピッツァって呼びます。

あと、この時に厨房からでてきたヨーロッパのシェフの方が最高に面白かった。カットしたピッツァが1枚だけ残っちゃって、じゃんけんで決めようとしたときに、全力でじゃんけんに乗ってきた。可愛い。体型も可愛かった。縦7頭身、横4頭身みたいな体型してた。ベイマックスみたいな体型してた。

 

 

最後に来たのはメインディッシュのパスタ。「カボチャ」「クリーム」というキーワードで選んだパスタがきた。

 

 

 

 

 

 

 

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これは、なに?パスタってなに?

わからない、ヨーロッパ人ならパスタって呼ぶの?

 

一つ一つがデカすぎじゃんけ。あとその積み方、ジェンガかデカ焚き火でしか見たことねぇよ。木の積み方なんだよ

文句ばかりでてきてしまうが、いざ食べてみると美味しい。カボチャクリームの香りとそれによるクリーミーさで美味しい。

見た目はデカパスタ、食感はトッポギ、風味はまろやかカボチャで個人的には新鮮な料理で面白かった

 

 

以上がイタリアン童貞が初めて経験したイタリアンでした。

 

見た目のインパクトが大きいものばかりで、正直、味以上に目からの情報の方が印象深い筆おろしとなった

ほかに残った印象は、ボンジュールって絶対に言わない日本人ウェイターとヨーロピアン・ベイマックス

 

 

サイゼリヤで育ってきた身としては、どうしても見た目的な質よりも量を求めてしまう体になっている。安舌、バカ舌として俺は完成してしまっている。俺は高級ソープよりも、av片手で完成してしまっている

 

下手にイタリアン食べたせいで、サイゼリヤのギトギトチーズマルゲリータピザと、適当なスパゲティと、ミラノ風ドリアをめちゃくちゃに食べたい

 

ああああああ。

サイゼに行きたい。サイゼで、読めて写真が載ってるメニューから注文して、安く美味しく済ませられて、元よりボンジュールって言う気のない日本人ウェイターに会いたい。

俺、サイゼが好きだよぉう

 

所詮、俺はイタリアン童貞なのだと思う