邦ロック界の第一線を走り続けるポルノグラフィティ。
その中でもリリース当初から今までずっと愛され続け、今後もその人気は衰えないであろうアゲハ蝶という曲。
平成曲名虫合戦があれば、必ずトップ3には入るであろう。最強のライバルはきっと、カブトムシとおしりかじり虫。ちなみに、Butterflyはこの合戦でもゴム業界でも殿堂入り済み。
このアゲハ蝶をふとしたタイミングで、歌詞を見ながらじっくりと聴き込んだ。なんでこんなことをしたのか理由はもう思い出せないが、たぶん死ぬほど暇であったからこんなことをしたのであろう。してしまったのであろう。
もしくは、イントロ後に聴こえてくる魔笛の呪いによってアゲハ蝶に収束させられたか。あの笛の音色、中毒性が半端ではない。2001年にロックで魔笛を導入できるポルノグラフィティ、まじでぱない。圧倒的パイオニア。そもそもポルノグラフィティって名前がぱない。
アゲハ蝶を聴いたことはあっても、じっくり歌詞を読み込んだ者はそう多くはまい。
パッと歌詞を思いついたとしても、なんかひらりひらり舞ってるアゲハ蝶いるよね〜、くらいなものであろう。
たわけ、そんなものではないのである。
奴は、ひらひら舞ってるだけではないのである。
以下、考察。
そのアゲハ蝶は、真夏の深夜に神出鬼没する会いたくても会えない存在であり、イエローやブルーへと絶え間なく色を変える美しい容姿なのである。が、その実、心は漆黒に包まれているという不気味さがあり、危険な魅惑を持ち得た蝶で、岡野昭仁をとんでもないくらい魅了した魔蟲なのだ。
その魔蟲に夢中になった結果、岡野昭仁はどうなったか。
メンヘラに罹り、アホになった。
具体的には、その蝶を守るためなら火の粉を防ぐ盾になり、それで死んだら、蝶の心に住みついてもいいよねとかほざいたり、見送った旅人が本当は自分自身だったことに気づいたとかよくわからないことを言い始めたり、とにかく病院に行くべき状態に陥った。
だが、この魔蟲の恐ろしさはこれだけでは終わらない。
あまりにも魅了的すぎて、夢の中にも出てきてしまうのだ。
そして、夢に出れば、現実でも会いたいという想いが強くなることは間違い無いわけで。次第に、アゲハ蝶を愛することだけでは飽き足らず、アゲハ蝶から愛されたいという傲慢さが溢れ出る沼へと変貌してしまう。
本当にアゲハ蝶のことしか考えられなくなり、愛されたい、でも愛されない、だが愛されたい、と抜けられない穴に嵌り、出られなくなる。
愛されたい、でも愛されない、でもやっぱり愛されたい。
愛されたい、でも愛されない、でもやっぱり愛されたい。
愛されたい、でも愛されない、でもやっぱり愛されたい。
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そして、最終的に、世の果てでは空と海が交じることに気づくのである。
(完)
これ、ガチでこうゆう締め方してるんです。
アゲハ蝶って曲、本当にこうやって終わるんです。
冒頭やサビ途中まではわかる、蝶を女に見立てた気持ち悪い男の話をしているのは。
ただ、最後。なんで急にこの世のつくりの話になんねや…頭おかしくなったんかワレ…
人間、考え過ぎるとアゲハ蝶の "僕" みたいにこんな感じになってしまうのか。
本当に根気よく頑張って頑張って頑張り過ぎたら、ふと、
"世の果てって空と海つながってね?"
って、脈絡もなく頭にポップアップされてしまうものなのか。
アゲハ蝶が伝えたかったことって、こうゆう人間の隠れた異常性なのか。
結局、アゲハ蝶という曲が何を本当に伝えたかったのか全く理解できなかったし、だんだんと理解する気も失せていった。暇を潰してくれて感謝。
最後に、伝説の魔笛に関して、
南米民族楽器のサンポーニャとケーナと言うらしく、瀬木貴将さんという方が演奏されているとのこと。
下記に本人写真添付。
また魔笛の呪いが強くなったら、アゲハ蝶聴きに行きます。